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総合オンブズパーソン 制度

 

 

平成16年度運用状況報告書

4苦情申立て処理事例

(1)平成15年度から調査継続中で16年度結審したもの

1.苦情の申立ての趣旨に対し一部意見を述べたもの

苦情申立て対象機関

昭島市長(都市計画部区画整理課)

苦情申立ての内容

都市計画(区画整理事業)に協力してから、40数年間になるが、現行使用している私有地(市が借り上げ苦情申立人に貸与している土地)と申立人の登記簿上所有の道路部分と換地をして自分の土地として登記をおこないたいが、未だ登記もできず解決されずに困っている。今まで黙って税金(登記簿上の固定資産税・公道部分を含む)を支払って来たが、登記も出来ない借用地があるかぎり、対抗手段として今年度から固定資産税を払いたくない。

調査結果等

申立人及び対象機関の職員の面談聴取や関係書類の閲覧、資料等の提出などにより、調査した結果は次の通りである。

(調査内容)

1.区画整理事業の概要・進捗状況・大幅遅延の理由について

本事業は、昭和39年3月7日に事業認可を受け事業着手され、平成15年1月現在での終期は平成35年3月31日までとなっている。施行区域を第1から第3工区に分け、数字順に進められており、現在、第2工区の駅前ブロックの仮換地指定が完了し、同ブロックの公共施設整備を行っている段階である。申立人宅は第2工区の西ブロックに属し、同人宅についての事業完了が平成19年度以降になることは確実である。

古くは住民の反対運動があったことや、市の財政状況から一度に多額の事業費を投じることが困難なため、工区の分割、更にブロックへの細部分割を行い事業を実施してきたこと等が、事業期間が長期に亘った原因である。

 

2.申立人の父の事業協力及び損失補償について

昭和42年に申立人の父は、本件土地の一部を道路用地として提供し、その代償として、昭和47年度以降は、道路用地相当分の本件代替地(市が他の所有者から有償で借上)を無償で使用している。

 

3.本件土地所有者について

本件土地については、申立人の父と申立人外数名との間で訴訟が行われており、申立人の父の遺言もある等の事情により、本件土地の現在の権利者が誰であるかは、不明である。申立人が本件土地の大部分を持っているらしいことは関係資料から推測されるが、同人以外の者が権利者として残っていることも確実である。

 

(苦情申立ての趣旨に対する判断)

昭和39年に着手された区画整理事業が、約40年経過している現在に於て未だ完了せず、申立人宅の換地処分完了時期の見込みが明確にならないのは異例の事態である。

また、市は申立人の父に対し、損失補償や本件代替地の無償貸与等を行っているが、本件土地の利用や処分が事実上制限されるのは否定できず、本件土地所有者の被っている事実上の不利益は多大なものがある。一方、区画整理事業は、多数の地権者が関係し財政の裏付も必要であること等から、既に決定されている工区別・ブロック別スケジュールを無視し、本件土地の換地処分だけを先行して実施することはできない。したがって、オンブズパーソン は昭島市長に対し、意見を述べることにした。

なお、固定資産税の支払停止については、確かに、本件土地の道路部分は宅地として利用できないが、それと同面積の本件代替地を宅地として無償使用しているのであるから、本件土地についての固定資産税を支払うのは当然であり、その支払いを停止するという申立人の主張は理由がない。

是正等の措置

1.市は、既に決定されている工区別・ブロック別スケジュールに従い、区画整理事業の進捗を最大限努力すべきである。

2.換地処分完了までの間の本件土地所有者の不利益を最小限に止めるため、申立人側で本件土地所有者を明確にすることを条件として、次の1.2.3.の各措置を具体的に検討し、とるべきである。

1.本件代替地の範囲の確定

2.本件土地所有者ないし同人から許諾を得た者が、本件土地宅地部分及び本件代替地の上に新建物を建築する場合の不利益の回避措置

3.本件土地所有者が、本件土地を売却する場合の不利益の回避措置

措置結果

1.区画整理事業の推進について鋭意努力致します。

2.申立人側で本件土地所有者を明確にすることを条件として

1.本件地の範囲の明確化に努めます。

2.代替地所有者に確認し、建替えが出来るよう努力します。

3.申立人より要望があれば、相続に関わる借上道路の買収事例を適用して市が当該地の買収について検討します。

 

 

2.苦情申立ての趣旨に添えなかったもの

苦情申立て対象機関

昭島市長(保健福祉部生活福祉課)

苦情申立ての内容

平成3年4月1日から「昭島市心身障害者自動車ガソリン費等助成事業実施要綱」に基づき、毎月限度量60リットル分のガソリン税相当分の補助を受給してきた。ところが、受給者に対して、何の意見聴取や事前の実態調査もなく、平成16年4月1日から「昭島市福祉タクシー事業実施要綱」に基づく助成金額との整合性を理由に、月額限度量60リットルから半分の30リットルへ削減する要綱改正を、平成15年11月27日開催の厚生委員協議会に協議事項として提案し、了承を受けた。これは、「心身障害者の経済的負担を軽減し、もって福祉の増進を図ることを目的とする。」という本要綱第1条の目的を全く無視する政策であり、民主的手続きを欠いたもので納得できない。改正を撤回し、今後も、従来どおり限度量60リットルを継続して実施する事を要望する。

調査結果等

申立人及び対象機関の職員の面談聴取や関係書類の閲覧、資料等の提出などにより、調査した結果は次の通りである。

(調査内容)

1.本制度の目的、仕組み

目的は上記の通り。ガソリンの領収書を添付してガソリン使用量を申請し、それに応じてガソリン税相当分を交付する仕組になっている。

 

 

2.本制度利用の実態

(1)ガソリン使用量の申請の実態

本制度利用者1人当たりの月平均ガソリン消費量は、48〜49リットルである。上限60リットルの利用者が全体の45%いる一方、登録のみで利用のない者も26%いる。

 

(2)本制度の目的に従った利用の有無

本制度の目的に従った利用がなされているか否かについては、捕捉不可能である。本制度や福祉タクシー制度のような経済給付の方法では、目的外利用を排除・区別することはできず、目的に添った利用にするためには現物給付が最も適切である。本制度について月60リットルの利用者が45%に登るのは、このような福祉制度としての限界を反映する面もあるものと推測される。

 

 

3.本制度の福祉上の位置付け

(1)心身障害者の生活圏拡大施策の状況

交通機関の優遇措置や税金の控除・免除、日常生活の援助など様々な制度がある。本制度が開始された平成元年当時と比べると、心身障害者の生活圏拡大施策が、整備されてきたといえる。

 

(2)心身障害者の生活保障制度

心身障害者の基本的な生活保障制度として、「心身障害者福祉手当」などの各種手当がある。これら手当は、障害があることに伴って生じる様々な経済的負担を軽減することを目的としており、その使途に制限はない。

 

(3)本制度の福祉上の位置付け等

本制度は、市長の立法である要綱によって設けられた市独自の補助制度であり、基本的な生活保障制度に付加した福祉サービスである。

 

 

4.昭島市の財政状況

歳入は極めて厳しい状況にある。市税収入は、平成9年度(185億)をピークに減少し、国都支出金や地方債等の非自主財源のウェイトが高くなっている。一方、歳出の内、扶助費は、平成元年度(40億円)から平成14年度(71億円。但し、従来は扶助費として分類されていた老人保護措置費は、介護保険制度の施行に伴い、平成12年度から介護保険特別会計に移行)までの推移をみると1.77倍になっており、しかも児童福祉費(37億円)や生活保護費(24億円)のウェイトが大きい。そのため、昭島市では、新たな福祉事業に対応するためにも平成16年度から福祉予算を前年に比べて10%カットする目標を打ち出し、福祉制度の見直しを図っている最中である。

 

 

5.タクシー料金体系の変遷と福祉タクシー制度

申立人は、「タクシー券補助額はタクシー料金値上げに連動しているから、タクシー料金値上げに連動してタクシー券補助額も増額すべきである」と主張するが、両者は連動しておらず、申立人の主張に理由はない。

 

 

(苦情申立ての趣旨に対する判断)

1.申立人の「同要綱の改正を撤回し、援助の上限を従前通り(限度量60リットル)とする」との苦情申立ての趣旨に添った勧告等を行うことはできない。

2.その理由は、次の通りである。

(1)本制度は、市独自の付加的福祉サービスであり、市の財政状況に応じて実施されるべきものであるが、昭島市の財政状況が極めて厳しい状況にあることは前述した通りであり、付加的給付の切り下げはやむをえない。

(2)本制度と福祉タクシー制度は、心身障害者の生活圏拡大を目的とした同一目的の制度であり、1人当たりへの補助額が大きく異なる合理性は見いだせない。

 なお、申立人は、福祉タクシー制度の補助額自体が低額だと主張するが、福祉タクシー制度も市独自の付加的福祉サービスの一環であり、前述した昭島市の財政状況からして、現状以上の値上げは非現実的である。

3.補足意見

 但し、改正手続の不当性についての申立人の指摘は、もっともと考える。行政は、市独自の付加的福祉サービスであり要綱で定めた事項であっても、利用者に不利益な変更を行う場合には、出来る限り事前に利用実態の調査や利用者の意見聴取を行い、それが困難な場合には、少なくとも広報等を通じて変更の理由を説明し、利用者の理解を促すべきである。

是正等の措置等

是正勧告なし

 

 

(2)平成16年度

1.苦情の申立ての趣旨に対し一部意見を述べたもの

事例1

苦情申立て対象機関

昭島市長(保健福祉部福祉推進課)

苦情申立ての内容

申立人は、平成11年1月末に福祉関係者健康手帳を取得し、平成14年度から市の福祉関係者見舞金(以下「見舞金」という)を受給するようになった者であるが、平成15年5月頃、市は福祉団体A会(以下「A会」という)の会長に対し、申立人が見舞金を受給していること、受給申請の際に市と申立人との間にトラブルがあったこと等を漏洩し、申立人のプライバシーを侵害した。

よって、市は、今後、職務上知り得た情報を正当な理由なく漏洩して個人のプライバシーを侵害することがないよう、充分注意してほしい。

調査結果等

申立人及び対象機関の職員の面談聴取や関係書類の閲覧、資料等の提出などにより、調査した結果は次の通りである。

(調査内容)

1.申立人による見舞金受給申請の経緯

申立人は、平成11年1月末に福祉関係者健康手帳を取得し、同年9月に市福祉係の窓口で都営バス無料乗車券の申請を行い、「他に福祉関係者援助制度がないか」を確認したが、「ない」との回答だったため、見舞金の受給申請は行わなかった。当時担当者が見舞金制度を知らず説明に遺漏が生じたものと思われる。

その後、申立人は、市広報で見舞金制度があることを知り、平成14年7月に、見舞金申請のため市役所を訪れた。その際、申立人が上記遺漏について苦情を言ったところ、担当者が「所管が異なると、分らないこともある。遡って請求はできない。」等と応対したため、申立人は縦割行政の無責任さに立腹し、その日は申請書を提出せず帰宅した。

その後、申立人は、数回市役所に来庁、担当者と数時間に渡る話し合いの末、同年、見舞金申請書を提出し、平成15年度見舞金1万円を受領した。

 

2.A会の上部団体(以下「B会」という)・A会について

B会は、東京都に居住する福祉関係者のための親睦団体であるが、東京都から委託を受けて、福祉関係者健康手帳の申請事務を代行し、東京都から福祉関係者1人当り6000円の補助金の交付を受けている。A会は、B会の昭島支部である。

 

3.申立人、A会、市の間の経緯

申立人は、平成10年にB会を通じて福祉関係者健康手帳の交付申請をした際、B会には加入しないこと、寄付が必要であれば匿名で行うことを申し出ていた。ところが、B会の手違いにより、平成14年度のB会名簿に申立人の住所・氏名が掲載されたため、同年春頃から、A会は申立人に、同会への入会を勧誘したが、申立人は、入会を断った。

ところが、平成15年5月頃に、A会会長から再び入会勧誘の電話があり、その際、「申立人は市の見舞金を受給しているのだから、A会に加入して会費3000円/年を支払うべきである」「申立人は市に、遡って見舞金の交付を要求し、市側とトラブルまで起こしたそうではないか」等、市担当者が漏らさなければ知り得ないような内容の話があった。

そのため、申立人が市に確認したところ、A会会長は、申立人に電話する前に、申立人が見舞金を受給しているか否かを市担当者に問い合わせをしており、その際、市担当者はA会会長に、「平成14年に申立人が見舞金の受給申請をした際、トラブルになったことがある」、「市の説明不足により申立人が見舞金の受給申請をするのが遅くなったとして、申立人から遡って見舞金を請求された」というような趣旨の話をしたことが判明した。

そのため、申立人は、市担当課に再三に渡り抗議する等し、これに対し、市担当課は個人に関する情報を漏らしたことを謝罪したが、申立人は、納得せず本申立に至ったものである。

 

(苦情申立ての趣旨に対する判断)

「申立人が見舞金を受給していること」、「その受給申請の際に申立人と市との間にトラブルがあったこと」「そのトラブルの内容」は個人のプライバシーに属する事実であり、市が職務上知り得たこれらの事実を第三者に漏らすのは、公務員としての守秘義務に照らし不相当である。

既に、市は申立人に対し、上記調査事項の行為について謝罪をしているが、今後とも、市は、そのようなことがないよう、十分に注意すべきである。したがって、オンブズパーソン は昭島市長に対し、意見を述べることとした。

措置結果

今後は、職員に対し、公務員として守秘義務、プライバシーについて周知・徹底を行います。

 

 

事例2

苦情申立て対象機関

昭島市教育長(生涯学習部スポーツ振興課)

苦情申立ての内容

昭島市総合スポーツセンター食堂業者選定に対する苦情申立てである。申立人によれば、食堂業者選定の公募に応募したが選定されなかった。業者選定に対する審議および対応に関して、以下の趣旨の苦情が寄せられた。

1.応募の過程で、担当部署の対応は担当者不在などもあり、非常に不親切であったし、十分に情報提供がされなかった。

2.業者の選定方法や時期に関する情報を提供せず、未決定であると繰り返し、不親切な対応を繰り返した。

3.業者選定の委員会は短時間で、十分な議論を尽くしていないのではないかとの疑念をもった。とくに、申立人が主張する引きこもりの若者に対する雇用機会の提供という福祉的視点が無視されたのではないか。

4.付随して、委員会の議事録が項目だけの簡単なもので議論の経過が不明である。

調査結果等

(調査内容)

苦情申立人および主管課に対して面談し調査を進めた。業者選定委員会の議論の骨子は以下の通りである。業者公募に対する問合せは7件あったが、実際には応募した業者は2件であった。今回の苦情申立人および業者Aである。選定基準は経営力や実績、そしてメニュー、価格、営業時間など利便性である。福祉的視点に基づく、雇用機会の提供については議論されたが、総合スポーツセンター食堂業者選定であるため前者の基準が採用された。選定基準は常識的であり、選定基準に照らして業者Aの優位は明らかである。

また、引きこもりの若者の雇用という基準に関しては、今日の社会にとって重要な課題であることを否定しないが、当該施設の食堂業者選定に関して、それを選定基準とすることに必ずしも社会的な合意が得られるとはいえない。スポーツ施設利用者の利便性が最も重要視され、そのような基準で選定されるべきである。引きこもりなどの若者に対する施策は別途考慮される必要がある。

(苦情申立ての趣旨に対する判断)

苦情の論点1.および2.については、行政の対応に課題は残る。総合スポーツセンター立ち上げに当たって、繁忙を極めたことは想像に難くないが、公募している以上、再三の問合せに十分に対応しなければならない。担当部署の不親切な対応が申立人の苦情の遠因であることは疑いない。

また、選定の方法およびスケジュールが、担当部署において骨子はほぼ固められていたにせよ、募集締め切りの時点でも完成していなかった。公募する以上は、事前に規定を作成して公開すべきであった。

今後、業者選定などの公募にあたっては、募集時点において、選定の方法やスケジュールなどの情報を公開するとともに、問い合わせに対しては適切に対応すべきである。したがって、オンブズパーソン は昭島市教育委員会教育長に対し、意見を述べることとした。

 

補足意見として

今後は、委員会の審議の概要がわかるよう、結論だけではなく論点も議事録に残すよう、昭島市教育委員会事務局へ指示しました。

措置結果

1.窓口対応について

市民との協働が強く求められている今日において、市民への情報提供は、不可欠であるとの認識に立ち、市民の求める情報については努めて提供し、提供できない状況にあるときは、その理由、明らかにできる時期等を示すべきこと。また、窓口での市民対応については親切・丁寧を基本とすべきことを改めて職員に指示いたしました。

更に、職場内での研修等を通して一層の職員の意識変革に努めてまいります。

2.事務手続について

今回のように公募等の手法により市民に参加を求めるに際しては、募集の時点で選定の方法や選定のためのスケジュール等が参加される方々に情報提供されるべきものと思料いたします。基本的事項については、計画的に決定しておくべきこと、また仮に今回のように未決定の事項があったような場合でも決定の段階で市民に情報を提供すべきことを改めて指導いたしました。

今後も、教育委員会事務局組織を上げて事務処理の適正化に努めてまいります。

 

 

 

2.苦情申立ての趣旨に添えなかったもの

苦情申立て対象機関

昭島市長(都市計画部区画整理課)

苦情申立ての内容

申立人がその弟と共にA建築会社に依頼し自宅の建て替えを計画していたところ、平成16年5月頃、市職員Bが同社に対し、「申立人宅と申立人の弟宅は建て替えができない」と虚偽の説明を行ったため、自宅建て替えができなくなり申立人は損害を被った。すなわち、同月当時の自宅建築費は坪40万円程度で済んだが、現在では鋼材等が値上がりし坪当り20万円以上建築費が高額になっているので、その分の損害を被った。

よって、申立人は昭島市に対し

(1)その損害の賠償を求める。

(2)市職員Bに対する適正な処分を求める。

調査結果等

申立人及び市職員Bその他関連する市の部署、A建築会社社員からの面談等聴取や関係書類の閲覧、資料等の提出などにより調査した結果は、次の通りである。

(調査内容)

1.申立人宅及びその弟宅の敷地の権利関係及び現況

(1)一時使用地の存在

昭島市は、昭和39年頃から区画整理事業に着手し、昭和42年、申立人の父からその所有地である本件土地の一部を道路用地として無償で借り、その代替地として、本件土地北側に隣接する他の所有者の土地を市が借上げ、同土地(以下「一時使用地」という)を申立人の父及びその相続人らに無償で貸与し現在に至っている。

申立人とその弟は、現在、本件土地から道路用地を除いた残りの部分と一時使用地を、宅地として使用している。(以下、申立人及び申立人の弟が宅地として利用している部分を「本件宅地部分」という)

 

(2)位置指定道路の存在

一時使用地の一部には、建築基準法第42条第1項第5号に基づく道路位置指定部分が含まれているが、現況は宅地である。

 

(3)建築の制限

1.区画整理事業地内の土地であることによる制限

本件宅地部分は、区画整理事業区域内の土地であるから、同土地上に建物を建築する場合には、東京都知事の許可を受けなければならない(土地区画整理法第76条第1項)。区画整理事業地内の土地は、減歩があり位置・形状が変わること、減歩や換地により建築物の移転が生じる場合があること、計画道路上には建築できないこと等の制約があり、これらを考慮に入れた建築計画であることが、東京都知事の許可の条件となる。

 

2.本件宅地部分の特殊性からくる制限

一時使用地の上に建物を建てるためには、その地主及び市の使用承諾が必要となる。

また、一時使用地には道路位置指定部分が含まれているため、道路位置指定が解除されない限り、その部分に建物を建築することはできない。この道路位置指定部分は、土地区画整理法第95条第6項により、区画整理事業が完成すれば位置指定が廃止される。しかし、それ以前に道路位置指定を解除するには、道路位置指定部分及びそれに隣接する土地所有者全員の承諾が必要である。

 

2.A建築会社による調査内容及び結果

B職員は、平成16年4月1日付で、市教育委員会事務局学校教育部に配属され現在に至っている。

(1)申立人によるA建築会社への建築依頼

平成16年3月頃、申立人は申立人の弟と共に、自宅建て替えを計画し、A建築会社に建築を依頼した。

 

(2)A建築会社による区画整理課等での調査

A建築会社社員は、本件宅地部分が区画整理事業地であることから、平成16年3月25日〜同年4月13日にかけて3回に渡り、市の土地区画整理事務所等を往訪し、建築制限の有無等について確認を行った。また、同日、A建築会社社員は、上司である同社店長を伴い、市本庁舎の地域開発課及び申立人宅も訪れ、最終確認を行っている。

 

(3)建築請負の辞退

A建築会社は、調査結果を総合的に考慮し、申立人らから依頼された建築請負を辞退することに決定し、申立人らには「申立人らが計画している建物の下には、一時使用地や道路位置指定部分があるため、その問題を解決しなければ当社ではお引き受けできない」等と説明し、建築請負を辞退した。

 

(苦情申立ての趣旨に対する判断)

本件宅地部分の権利状況(建築制限を含む)、A建築会社による調査及び市の回答は以上の通りであり、申立人主張のように平成16年5月頃、市職員がA建築会社に対し、「申立人宅は建て替えができない」と虚偽の説明を行った事実はない。

したがって、申立人の苦情申立てには理由がなく、これを認めることはできない。

是正等の措置等

是正勧告なし

 

 

3.調査しないこととしたもの

事例1

苦情申立て対象機関

昭島市長(都市整備部管理課・建設課・下水道課)

苦情申立ての内容

1.北文化公園内植栽埋め戻し土内からアスファルトガラが多量に出る。市の指定業者及び市の完了確認が終わった工事(平成16年3月末日)から多量のアスファルトガラが土中に埋められている。(表面にも出ている)産業廃棄物違法投棄ではないのか。

2.北文化公園内新設トイレ夜間かなり明るく照明がつきっぱなし。(市に伝えたことがあるがそのまま)大事な市税を誰も使わない夜間トイレの照明代に使っている。せめて、人感センサーにすべき。税金を無駄に使ってる。進言したのに回答がない。

調査を行わない旨の理由

その他調査を行うことが相当でないと認めるためです。

当該苦情申立書(公園内のアスファルトガラ及び照明の2件ついて)提出時、市は既に調査を開始し、申立人の苦情内容について対応している。

よって、昭島市総合オンブズパーソン 条例第12条第1項第4号に基づき、調査を行わないことにしました。

 

 

事例2

苦情申立て対象機関

昭島市長(都市計画部区画整理課)

苦情申立ての内容

平成15年6月に、申立人が市に対し、昭島市中神町の土地についての一時使用証明願を提出したにも関わらず、市が証明書を出さなかったため、申立人は損害を被った。したがって、その損害の賠償を求める。

調査を行わない旨の理由

苦情の申立てに係る事実のあった日の翌日から起算して1年を経過しているためです。

すなわち、申立人は市に対し、平成15年6月16日に、昭島市中神町の土地の一時使用証明願を提出したが、検討の結果、市は同年7月14日に証明を出さないことに決定し、同日頃、申立人に対しその旨告知しました。本苦情申立ては、平成16年8月30日に市に受理されているため、苦情に係る上記事実があった日の翌日から起算して1年以上経過しています。

よって、昭島市総合オンブズパーソン 条例第12条第1項第2号に基づき、調査を行わないことにしました。

 

 

事例3

苦情申立て対象機関

昭島市長(都市計画部区画整理課)

苦情申立ての内容

昭和42年10月5日、申立人の父は市に対し、区画整理事業に協力し、昭島市中神町の土地の一部を道路として使用することを承諾したが、申立人の父は本件土地の所有者ではなく、同承諾は市の職員の詐欺によりなされたものであるから、無効である。よって、道路提供部分の返還を求める。

調査を行わない旨の理由

苦情の申立てに係る事実のあった日の翌日から起算して1年を経過しているためです。

昭島市総合オンブズパーソン 条例第12条第1項第2号に基づき、調査を行わないことにしました。

 

手続き及びお問い合わせ先

秘書広報課 オンブズパーソン・市政相談担当(3階)

Tel 042-544-5122(直通)

Fax 042-544-5121

   

 





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