夢つなぎ人第3版
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春になれば昭島の街を彩る美しいさくらは、薬袋さんが守り続けたい景色のひとつです。 「事業者だけでやってもダメなんです。行政や市民の人たちに話を聞いてもらう、少しでも携わってもらうことで、緑を守っていく『輪』がつくれるんですよ」 木の植え替えや花壇作り、落ち葉掃きなど、ちょっとしたことから、緑を自分たちの手で守っていく意識が自然とつくれるのだそうだ。 「花は枯れてしまいますが、木は長年残ります。子どもたちが自分の手で植えた木を、自分の成長と重ねて育ててくれることもあるんです。緑が、この街の人たちにとって『守りたいもの』という意識が広まると嬉しいです」 自治会を通じた市民参加で緑を守っていくことにより、地域につながりが生まれ、お互いの距離が近くなることで防災にもつながっていく側面もあるそうです。 「水と緑は、昭島の暮らしを支える大事な要素です。それをみんなで守っていく、その仕組みを作っていきたいですね」 蛇口をひねれば良質な水が出てくる。そんな日常の裏には、水を守っていこうとする人がいる。そして自分たちもまたその生活の一員なのだと気づかされる薬袋さんのお話でした。29

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