Hi,あきしま第42号
3/8

廊下には「人権掲示板」『知ろう 学ぼう 考えよう』先生自作の教材でモハメド・アリの差別をなくす活動を一生懸命に説明グループごとに「問題の本質は?」みんなで考える3多文化共生における学校教育の取組特集Hi,あきしま◆グループリーダーを中心に活発な議論子供たちは熱心に聴き入り、そのあとモハメド・アリがどのような差別を受けたのか、チャンピオンベルトを川に捨てたのはなぜか、どんな気持ちだったのかなど、問題の本質について活発な意見が取り交わされました。特に、子供たちを小グループに分け、グループリーダー中心に活発な議論が行われているのが印象的でした。「今日の授業で、何が心に残りましたか」という先生の質問に「差別のない国が大事」と答えた子どもの言葉が私の心に残りました。◇◇・・・◇◇武蔵野小学校に赴任して2年目の濱野裕美校長は、〇一人ひとりの感性を大事にした教育〇子供たちの豊かな心の育成を心掛けてきました。また、「あいさつをしよう」と徹底して指導にあたってきました。そのおかげで校内では挨拶が飛び交い、明るい雰囲気に包まれています。月曜日の全校朝会では、ご自分の失敗談なども子供たちにお話しします。これを聞いた子供たちは、「失敗してもいいからやってみることが大事なんだ。」と、勇気ややる気、自信を持っていろいろなことに挑戦することができるのではないでしょうか。そして最後に、子育て中のお母さん・お父さんへのアドバイスです。「子育ては大変です。悩みを抱えず、ぜひ相談してください。お子さんのよりよい成長を一緒に考えましょう。」◇◇・・・◇◇校舎の前のグランドは一面が緑一色の芝生でした。綺麗に整備された芝生で子供たちが跳ね、飛び回る姿が目に浮かんできました。学校教育を通して子供たちの道徳観がはぐくまれ、相互理解と共同の精神をもち、世界に羽ばたく子供が現れるのもそう遠くはなさそうです。ると、トラブルがなくなりました。自然に言葉を覚えるのを待つのではなく、支援員をつけるなど積極的に制度を利用して、担任の先生と様子を見ながら、そのお子さんが自信を持って友達と交流できるように見守っているとのことでした。また、外国語活動も導入されていますが、まず日本語で考え、日本語で綴る能力を身につけたうえで、外国語に慣れ親しむための指導がなされているとのこと。こうしたことが功をなし、在籍する外国人の子供たちと日本人の子供たちは互いの文化を認め合い、刺激し合いながら交流しています。Ⅱ 事例を教材に 「道徳」への理解◆差別に挑む ~モハメド・アリの闘い~取材当日は5年生の道徳教育の参観日で、道徳の授業を教室の中で参観することができました。今回は若い男性教員が元ヘビー級世界チャンピオンであったモハメド・アリが、自分が受けた差別に抗議し、チャンピオンベルトを川に捨てた体験について、自作の資料で問題の背景を説明していました。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です