Hi,あきしま第42号
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4Hi,あきしま昭島に「専業主夫」を名乗る男性がいると聞いたら、驚かれる人も多いのではないでしょうか。最近では、家事・育児に積極的な男性が増えたとはいえ、こうはっきり名乗っている人とはどんな人なのでしょう。ベビーカーを押しながら現れた小川さんの第一印象は、今どきの優しそうなお父さん。多くの方が聞いてみたいのが、なぜ、専業主夫になったのかということではないかと思い、そこからお話を伺っていくことにしました。「専業主夫」を選んだ理由小川●結婚1年目、妻が2年ごとに転勤をする仕事に就くことになり、今後の家族の生活を考える上で、別々に暮らして互いの仕事をするということは選択肢になく、家族が一緒に生活をしていくためには、妻と私のどちらかが職業を変える選択をしなければならないと考えました。そして、妻と私どちらが仕事に向いているか、家庭に入るとしたときにどちらが家事と家庭作業に向いているかという適性から決めました。私は、この家族としての選択について、「将来に対する唯ぼんやりとした期待」しかなかったです。私が専業主夫をしていられるのは、なにも私が特別なことをしているわけではなく、過去の女性たちが大変な苦労をして、社会的地位を獲得するとともに新しい生活スタイルを確立してきたおかげであり、女性の地位向上により、男性の選択肢も増えたからだと考えています。今後未来に向かって、男女同権、性差にとらわれない社会・家族生活のあり方が形作られていくと思いますが、今の時代ならではの過渡期的な「専業主夫」という役割を担えることが楽しみでした。それに、女性であるがゆえに妻の仕事が制限されることは、社会にとっても家族にとっても損失だと思っていたので、妻が制限なく仕事ができるようサポートしたいという気持ちも単純にありました。---------------------------------------------結婚してからこれまで、関東、名古屋、福岡県、愛媛県など7回の転勤・引越しを繰り返し、平成27年4月に昭島に移り住んでこられた小川さん。翌月に第一子となる遊くんが誕生しました。昭島で展開されている活動の開始は、同年11月からとのこと。きっかけは何だったのでしょうか。人と人とをつなげてくれた人小川●昭島に来てから、「私は子育て中の父親で、パパのネットワークを作りたい」ということをいろいろな人に話していたのですが、なかなか最初は活動につながりませんでした。ある時、市の職員の方から、「子育てひろばの○○さん、公民館の○○さんに小川さんのことを話しておきました。訪ねてみてください。応援しています。」という内容の、とても丁寧なお手紙をいただいたのです。この手紙が私を助けてくれました。何が助かったかと言うと、行政のシステムではなく、人とつなげてくれたこと。それによって、一気に世界が広がったのです。この手紙がなかったら、昭島で活動をやっていなかったかもしれないと思います。---------------------------------------------今では昭島以外にも活動が広がり、大変お忙しい小川さん。普段の過ごし方を教えていただきました。「専業主夫」として生きる小川 真一 さん(昭島市中神町)マイルールは、「子どもと一緒にできる活動しかしない」。なのに、わずか3ヶ月で20名近くのパパとつながる子育て中のパパを中心としたネットワーク「昭島パパネット」を立ち上げ、「ぱぱとこひろば」や「ことこひろば」などを開催。こども食堂「あきしまこどもクッキング」の代表も務めている。

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