Hi,あきしま第43号
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7Hi,あきしま単純に男性のほうが女性より「強い・偉い」と思っている人がいたりしますから、日本は男女平等の社会に変わっていくのが遅い社会ですね。4人に1人の女性が配偶者等から何らかの暴力を受けた経験があるとの統計があります。最近では身体的暴力はいけないということが周知されていますが、言葉や態度でせめられる等の精神的な暴力、家計の管理を全部夫がして、自分は全く自由にお金が使えないというような経済的な暴力、友達や自分の実家との交流を制限する等の社会的暴力、といったDV行為もあります。今は自治体、警察、NPOなどいろいろな所に相談でき、サポート機関もありますので、ぜひ1人で悩まずに活用してください。DVを受けると、自己否定感が強まったり自信が失われて、いつも不安や焦りがある、もっと頑張らなきゃだめと思っている、頭痛や腰痛、肩こりがひどくなった、食欲などがコントロールできない、眠れない…このような体の症状、気分の症状、生活習慣等が不安定になったりします。心身の変化は、自分の内側から現れる大事なサインなので、無視しないで、原因や対応を考えましょう。 女性が知っておくべき重要な疾患ストレスや心の悩みの影響で体の症状が出ることがありますが、こうした疾患をまとめて「心身症」といいます。また、女性はホルモンの変動が激しいことから起きる症状があったり、更年期障害などの不調も目立ちます。さらに心の病気、うつ病や不安障害、依存症など心のバランスがとれなくなる精神疾患もあり、日本では増えています。一億総ストレス社会などと言われていますが、身体の内側で起こってくる症状はひとから見えず、自分だけがわかっていて他の人には気づいてもらえません。こうした状況でも女性は自分を後回しにして我慢しがちです。自分を守れる人は自分しかいないと思ってください。まずは自分の体や心の状態を無視したり放置しないことです。誰かにすぐ相談できなくても、たとえば自分の内面の状況を整理するために、紙に書き出してみるなど顕在化することが解決のための第一歩です。【図2 セルフチェックシートの例】書いてみると自分がそれを何度も見返すことができます。セルフチェックを元に、次は人に「話す、相談する」ことに向かえます。カウンセリング等では、自分が考えていることを話してみて、内容を受けとめてもらいながらカウンセラーや自分の声をもう一度きくことで客観的に確認し、自分の心の状態を整理したり、行動できるようにしていきます。 リラックス状態を自分自身で作る普段、私たちは情報をとって何かに備えるために常に外側に神経を使っています。それをあえて内側に意識を向け、呼吸と自分の体の動きに集中することで、落ち着きやリラックス状態を自分自身で作ることができます。ときどき外向きモードから内側モードにして、自分の心の声を聴いてみましょう。誰かから「だめだ、できない」など、いつも低い評価を受けている場合、それを内面化して、自分もそんな気になって自分を責めてしまう。外側からの一方的な攻撃を受けていると、自分としてはどう思っているのか?私らしさはどこにあるのか?がだんだんわからなくなってきます。そのようなときは相手からいったん心の距離を置くことが必要です。 I am OKの視点を持とう(〝I〞と〝You〞でお互いに境界を持つ)日本語は、〝アイ(I)〞とか〝ユー(You)〞をつけないで、主語なしで話すことができます。誰がどう思っているのか、どう言っているのか、あいまいになりがちな言語です。たとえば「私(I)はこっちの方がいいと思うよ。で、あなた(You)は」というように主語をつけるべきことを、「こっちの方がいいよね」と主語なしでも済むので、一緒にいる人みんながそう思わなきゃならないのではないかと流されがちです。主語を付けて話す「アイ・メッセージ」は相手を否定せずに自分の主張を伝えるアサーティブ・コミュニケーションでも推奨されています。「それはあの人の考え方、私には私の考えがある」というように違いを認めて、自分の主語を意識して話すことが大事です。相手が自分の意見や気持ちに賛同するかどうかは別として、たとえ親密な関係の相手であっても、心の境界を持ち、お互いの違いを尊重することが、コミュニケーションの基本です。力ずくで強制的に合わせさせるのはおかしいですね。男女やパートナー関係に限らず、人と人の関係性が本来の対等、お互い様のところに持っていけるよう、そういうことも含めて意識していくことが大事だと思います。【図2】自分の状態を振り返るセルフチェックシート観察者のつもりで、ここ1カ月くらいの自分を振り返ってみよう●疲れ度ランク:  弱       中       強・睡眠    :よい  まあまあよい  あまりよくない よくない・食事    :よい  まあまあよい  あまりよくない よくない・仕事・活動 :よい  まあまあよい  あまりよくない よくない・人間関係  :よい  まあまあよい  あまりよくない よくない・ストレス  :ない  まあまあない  少しある たくさんある・悩み事・心配事:ない  まあまあない  少しある たくさんある●自分の不調の原因を3点挙げてみる( )・最近、「不足している」あるいは今後時間をとってしたいな、と思うことを挙げてみる( )・自分の不調や疲れの一番の原因を、次の中から選んでみる(からだ系 こころ系 人間関係系 時間・環境系 その他)・自分の疲れ/不調を軽くするためにできると思われる方法をできるだけ書いてみる( )・(たとえば)子どもを預けて美容院に行く ●上に挙げたうち、すぐにできそうなことは?( )●だれかの助けを借りたら、できそうなことは?(だれ: )

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