平成26年度環境学習講座第4回
更新日:2017年4月14日
第4回環境学習講座
平成26年11月11日(火曜日)(午後1時30分から午後3時50分)
- 講義 保健福祉センター(あいぽっく)4階 講習室
- 講師 萠愛学園調理師専門学校 理事 土屋 洸子
- 講座のねらい 生活になくてはならない水について、食の歴史や身近な食文化とともに学ぶ。
導入
- この講義では食について、体に良いか悪いかについて直接言うことは無い
- 科学的な数値の情報などにより、「良い事」「悪い事」を自分で判断して決める事ができるようになってもらいたい
- 食べ物の消化と吸収について学んでもらいたい
1グラムあたりのカロリーと構成元素 | ||
炭水化物 | 4kcal | CHO |
脂質 | 9kcal | CHO |
たんぱく質 | 4kcal | CHON |
- たんぱく質を漢字にすると蛋白質と書くが、「蛋白」とは卵の白身を指す
- たんぱく質のみ窒素が必要である
- 窒素を生合成できる生物は数少ない微生物であり、窒素は食事摂取のみでしか吸収できない
- たんぱく質を作るためにはアミノ酸が必要
必須アミノ酸
- アミノ酸は全てで20個ありその中でも必須アミノ酸(体内で生成することができないため、食事により摂取するしかできないもの)と呼ばれるものは9つある
- 語呂合わせ「トローリーバスふめい(ヒ)」
- と…トリプトファン
- ろ…ロイシン
- り…リジン
- バ…バリン
- ス…スレオニン
- ふ…フェニルアラニン
- め…メチオニン
- い…イソロイシン
- (ヒ)…ヒスチジン(大人は体内で合成できるが、子どもは体内で合成できない)
コラーゲンは肌に良いのか
- コラーゲン=硬質たんぱく質
- コラーゲンが含まれている食べ物の例:フカヒレ
- フカヒレはグリシン、プロリン、ヒドロキシプロリンなどのアミノ酸によりできている
- 消化(いくつも繋がっている細胞を分解し小さな単位にすること)とは胃などで分解することで、最終的には腸で吸収される
- 吸収される時には小さく分解してあるため、特定の部位の体組織に生成される事はない
講座要旨(第2部)14時45分から15時50分
現代の「食」環境
- 1960年代までは家庭が 担っていたが、以降は広がりを見せる
- 外食や調理加工食品の増加
- 女性の社会進出により持ち帰り総菜などの中食(外食と内食の中間)が増加した
食糧自給率(カロリーベース)
1961年 | 1980年 | 2007年 | 2010年 | |
パーセント | 75 | 33 | 28 | 39 |
- カロリーベースの食糧自給率は年々低下し、近年は40パーセント前後で推移している
食生活の変化
- 昭和40年度には一日に5杯のご飯を食べていたのが平成25年度では3杯
- 昭和40年度には一月に3回の肉料理を食べていたのが平成25年度では10回
- 昭和40年度には一年に3本の食用油を食べていたのがが平成25年度では9本
- 食生活は炭水化物がメインであったが、脂質がメインに移り変わってきている
- 年間を通じてキュウリがスーパーなどにあるが、1本あたり石油200グラムを使用して育っているため、「キュウリは石油がぶ飲み商品である」そのため土屋講師は旬の時期以外は極力買わないようにしている
- 小麦はほとんどが海外産であり輸送コストがかかっている
バーチャルウォーター
- 農畜産物1キログラムを生産するのに必要な仮想水
-
農畜産物名 水量(トン) 米 3.6 大麦 2.6 トウモロコシ 1.9 大豆 2.5 牛肉 20.6 豚肉 5.9 鶏肉 4.5 卵 3.2 - 牛肉100グラムあたり2トンの水を使い飼育している
- 食糧を輸入する事は間接的に上記表の水も輸入している事と同じである
最後に
- 今回の講座だけで食について教える事はできない
- 食品についてみなさんに1から学んでもらいたい
- 大学生は4年間で学ぶが皆さんは5年間で学んでもらいたい
- 参考となる本は図書館で探し、良さそうな本が無ければ図書館に買ってもらうよう要請をしてもらいたい
- 良い図書館を作るのは市民の役目である
終了・解散(15時50分)
(司会:長濱自明 書記:武田勝磨)
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