○昭島市障害者就労支援事業実施要綱
平成15年4月1日
実施
(目的)
第1条 この要綱は、障害者の一般就労の機会の拡大を図るとともに、障害者が安心して働き続けられるよう、身近な地域において就労面及び生活面の支援を一体的に提供する事業(以下「事業」という。)を試行して、これを検証し、もって障害者の自立及び社会参加の一層の促進に資することを目的とする。
(事業の委託)
第2条 市長は、事業を適切に運営することができると認められるものに事業の全部又は一部を委託することができる。
(1) 一般就労を希望する在宅の障害者(児)
(2) 授産施設、小規模作業所等の福祉的就労に就いている障害者(児)
(3) 企業・事業所等に在職している障害者(児)
(支援の内容)
第5条 事業実施者は、利用登録をした者(以下「利用登録者」という。)に対して、必要に応じ、就労面及び生活面の支援を一体的に提供するものとする。
(1) 職業相談 利用登録者、その家族、事業主等に対する利用登録者の就労全般に関する相談を行う。
(2) 就職準備支援 利用登録者の適性・力量を把握し、就労意欲及び職業能力を高める等就職に向けた支援を行う。
(3) 職場開拓 公共職業安定所への同行、独自の職場開拓等により、求職活動の支援を行う。
(4) 職場実習支援 職場実習に際して、通勤援助、実習先での職務分析及び実務援助を行うほか、事業主等に利用登録者に対する理解を求め、職場環境の調整等の支援を行う。
(5) 職場定着支援 就労時の労働契約の締結に当たっての支援を行うほか、利用登録者が安心して働き続けられるよう、一定期間、職場内で様々な支援を行うとともに、職場でのトラブルを未然に予防し、解決するために、定期的に又は随時に、訪問して、利用登録者、その家族、事業主等に対し必要な助言、調整等の支援を行う。
(6) 離職時の調整及び離職後の支援 離職時の事業主との調整及び諸手続きに関する支援のほか、離職後の生活設計等の相談に応じて、利用登録者の状況及び希望に沿った支援を行う。
(1) 日常生活の支援 出勤準備、通勤、就業、休暇、食事等の日常生活リズムの調整を図るとともに、健康管理、金銭管理等に関する相談・助言を行う。
(2) 安心して職業生活を続けられるための支援 就職前後の不安及び悩みを解消するためのカウセリング、家族及び職場の同僚との対人関係に関する相談・調整のほか、単身生活を希望する者に対する住まいの確保、年金等の申請、福祉サービス等の利用援助等の具体的な支援を行う。
(3) 豊かな社会生活を築くための支援 就業後の時間、休日等の過ごし方及び金銭の使い方への助言を行うとともに、買物、娯楽、趣味、スポーツ・文化、旅行、地域交流等多様な活動への参加を支援するほか、本人の自主的な活動等の育成・支援を行う。
(4) 将来設計に関する本人の自己決定支援 働きながら独立自活、結婚、出産、育児等の将来設計に関する相談に応じ、具体的な選択肢とともに、選択に当たり本人がなすべき準備、選択した結果に対する責任の取り方等について説明した上で、自己選択・自己決定を支援する。
(費用負担)
第6条 事業による支援を受ける場合の利用登録者の負担は、無料とする。ただし、就労訓練等に係る材料費等の実費は利用登録者の負担とする。
(利用登録の取消し)
第7条 事業実施者は、利用登録者が次の各号のいずれかに該当する場合は、利用登録を取り消すことができる。
(1) この要綱の規定に違反した場合
(2) 偽りその他不正な手段により利用登録を受けた場合
(3) 他の利用登録者の事業の利用に支障が生じるおそれがある場合
(コーディネーターの配置等)
第8条 事業実施者は、事業を効果的かつ効率的に運営するため、主として就労面の支援を担当する就労支援コーディネーター及び主として生活面の支援を担当する生活支援コーディネーターを配置し、相互に連携して利用登録者の支援に当たらせるものとする。
2 就労支援コーディネーター及び生活支援コーディネーター(以下単に「コーディネーター」という。)は、特定の資格を有することを要しないが、障害者の就労支援及び生活支援に関する相当の知識及び経験を有する者をもって充てるものとする。
(コーディネーターの責務)
第9条 コーディネーターは、利用登録者及びその家族のプライバシーの尊重に十分配慮するとともに、業務を遂行する過程で知り得た情報については、関係者及び関係機関との信頼関係を失うことのないよう、常に慎重を期して取扱わなくてはならない。
2 コーディネーターは、利用登録者、その関係者及び関係機関から収集した情報を踏まえ、利用登録者等の合意を得ながら、個別支援計画を作成するものとする。
3 コーディネーターは、利用登録者への支援を行った場合は、具体的な支援内容及び利用登録者等の状況などについて記録し、保管するものとする。
4 コーディネーターは、この事業の果たすべき役割の重要性にかんがみ、各種の研修会、他の職種の者との交流等、あらゆる機会をとらえて支援技術の向上を図るための自己研さんに努めるものとする。
(事業実施上の留意事項)
第10条 事業実施者は、利用登録者等のプライバシーが守られる相談室を確保するとともに、市民にわかりやすい支援拠点を設置し、事業内容の普及宣伝に努めるものとする。
2 事業実施者は、利用登録者等に対する支援の経過等について整理し、東京都が設置する区市町村障害者就労支援事業検討会に検討資料として提供するものとする。
3 事業実施者は、事業に係る経理と他の事業に係る経理とを明確に区分するものとする。
(事業を委託したときの市の役割)
第11条 市は、第2条の規定により事業を委託した場合は、次に掲げる役割を担うものとする。
(1) 事業の委託を受けた者と緊密な連携を図り、事業の円滑な実施に努めること。
(2) 事業の委託を受けた者に対し、定期的に事業の実施状況の報告を求め、必要に応じて事業の実施状況について調査を行うこと。
(3) 前号の調査の結果、事業の委託を受けた者が事業を適切に運営していないことが認められる場合には、当該委託を取消すこと。
附則
1 この要綱は、平成15年4月1日から実施する。
2 昭島市障害者就労援助モデル事業実施要綱は、廃止する。
附則(平成30年12月21日要綱第92号)
この要綱は、平成30年12月21日から実施する。
(全部改正〔平成30年要綱92号〕)
(全部改正〔平成30年要綱92号〕)