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昭島市

平成26年度環境学習講座第1回

更新日:2017年4月14日

第1回環境学習講座

平成26年6月28日(土曜日)(午前9時30分から午後4時)

小平市ふれあい下水道館 多摩川上流水再生センター

  • 施設見学:小平市ふれあい下水道館、多摩川上流水再生センター
  • 講師:各施設職員
  • 講座のねらい:私たちの生活になくてはならない大切な“水”について学ぶ。

(講座要旨)

1)施設見学 『ふれあい下水道館』(小平市の公共下水道事業) 

施設は地上2階、地下5階建。始めに地下1階の<講座室―ワークショップー>で、施設職員による当該施設や下水処理事業について(資料しおりなど有)の説明を受けた後、ビデオ『都市と環境をささえる東京の下水道』を視聴したり、下水の中の微生物を観察したりした。その後、館内見学へと移って行き、地下5階の「展示室3―ふれあい体験室―」では、防水扉を開けて、地下25メートルの実際に流れている下水道管(使用中の下水を集めて流している)の中に入り、下水の色やにおいなどを体験した。見学時は家庭洗剤の臭いがしていたが、豪雨などで多量の雨水が流れ込む時は下水道管がいっぱいとなり見学不可となる。

活性汚泥法で行われる下水処理で重要な役割を担っているものの1つに微生物がある。汚水処理は微生物の働きによって行われている。環境に配慮された仕組みで、水の再生事業が行われているのである。この微生物たち(ツリガネムシ、ゾウリムシ、ケンミジンコ、ウチワミミズ、クマムシなど)を顕微鏡と大型ディスプレイを使って実際に動いている様子を観察したことは興味深かった。

当該施設では下水道が、いろいろな役立ちをしていることが、理解できるように展示されていて、地下2階<くらしと下水道>、地下3階<小平の水環境>、地下4階<特別展示室>などとなっている。また、下水道管の設置に使用する土木機械として<礫泥水圧セミシールド掘進機>も展示されおり、特に市街地では、地上の日常生活に支障のないトンネル工事の方法が行われていると説明されていた。

2)施設見学 『多摩川上流・八王子水再生センター間連絡管』(東京都下水道局)

多摩川の河床より6メートルほど深い所に、多摩川上流水再生センターと八王子水再生センターを結ぶ横断トンネルがある。トンネルの内部には、汚水管や送泥管などが配管され、水再生センター間で相互に送水、送泥ができるようになっている。両センターが補完しあうことで、施設の効率的な運営を図り、災害時のバックアップ機能も確保するねらいがある。

連絡管は延長約570メートル、内径3.5メートルあり、今回は八王子水再生センター側から入り、多摩川上流水再生センター側に出たが、川底のトンネルは長く感じられた。

3)施設見学 『多摩川上流水再生センター』(東京都下水道局)

施設職員による水再生センターの役割や施設・設備について(資料しおりなど有)の説明を受けた後、ビデオを視聴。その後、展望台から施設全景を眺めたり、「監視・制御室」を含め、各施設の見学を行った。

この下水処理場では、常に「水処理施設」と「汚泥処理施設」の設備・拡充がなされてきており、今現在も、設備・拡充工事が行われている。これは処理地域範囲(青梅市、昭島市、福生市、羽村市の他、瑞穂町、立川市、武蔵村山市、奥多摩町の一部)での住宅化が進展している実情と並行する。

下水を処理してきれいな水によみがえらせる水再生センターの施設は、「沈砂池」→「第1沈殿池」→「反応槽」→「第2沈殿池」→「高度処理施設」及び、「汚泥処理施設」がある。「高度処理施設」(A?O法)では、赤潮の原因ともなる窒素やリンを除去できるように取り組んでいるし、「汚泥処理施設」では、汚泥の水分を取り除き、焼却し、資源として再利用化を図るため、ブロックやアスファルトフィラーとセメントなどに取り組んでいる。

水再生センターの特色は清流復活事業に示されている。処理した水は多摩川に放流するとともに、処理水の一部を更に砂ろ過処理、オゾン処理することにより脱臭・脱色・殺菌して、センター内の機械の洗浄・冷却やトイレ用水などに使用したり、野火止用水、玉川上水、千川上水に送水して昔の清流の姿を取り戻すための清流用水の活用を行ったりしている。魚類が住めるような水再生が行われている。

見学を終えて

  • 両施設での下水処理には、微生物が使われているのが印象的であった。
  • 「ふれあい下水道管」では、施設建設時に掘られた地下25メートルまでの地層の様子を復元した標本が展示されており、大昔、海の底だったことや多摩川の流れが分かり、興味深かった。
  • 「下水道管」での処理方法の仕方に、合流式方法がとられているので、豪雨など大量の雨水が流れ込む時は処理オーバーとなり、そのまま放流せざるを得ないこともある。今後の施設建設では、分流式に変えていく予定。(下水処理方法として生活排水と雨水を区別して処理し、それぞれ分流して流す方法を分流式と言う。合流式では雨水と生活排水が一緒の下水管となっている。)
  • 「水再生センターの連絡管」、川底のトンネルは、やや涼しく、静寂であった。排ガスなどの臭いもないが、空気が滞留している感じがした。
  • 汚泥処理後の資源活用(汚泥の原料化)は、なかなかは難しい課題である。メトロレンガ平成19年の生産は高温圧力処理の為、エコでないとの判断で製造中止。
  • 雨水も資源として活用できる。都市化が進み、雨の浸み込む地表が減少し、少しの雨でも道路に水があふれたりして浸水被害が発生するようになった。雨水を地下に浸透させたり貯留し再利用したりして、自然な水の循環をよみがえらせることができると言う。雨水浸透設備置、雨水貯留槽設置が有効となる。
  • 降雨情報(東京アメッシュ)レーダー雨量計システムにより集めた降雨情報をインターネット上に掲載している。リアルタイムで確認できるので、各自の雨対策にも利用できる。PC版は5分、携帯電話版は10分毎の更新。“東京アメッシュ”で検索。
  • 身近な水が公共事業において循環されていく過程が施設見学を通してより理解できた。飲料水として安全な水資源の確保も重要なことであるにはちがいないが、水の循環を知ることで水の大切さを意識した思いがする。

私たちにできること。

  • 油を下水道に流さない。(オイルボールができて、下水管が詰まってしまい、管理・維持費もかさむ。)
  • 油の付いた食器や鍋、フライパンは拭き取ってから洗う習慣をつけたい!
  • 生ゴミや食べ残しを下水に流さず、焼却ゴミへ。
  • 牛乳やスープをむやみに排水管に流さない。
  • (魚が住めるきれいな水にするには、コップ一杯分の牛乳でも20倍の水を必要とする。)
  • 「雨水マス」や「側溝」周辺の清掃をする。(浸水を防ぎ、水の流れを作っておく。)
  • 節水。水を大切に使おう。

(記録:環境学習講座修了生 浜崎恵美子)

お問い合わせ先

環境部 環境課 計画推進係(2階7番窓口)
郵便番号:196-8511 昭島市田中町1-17-1
電話番号:042-544-4331(直通)
ファックス番号:042-544-6440

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