横田基地における物料投下訓練中の事故について(平成29年11月17日より掲載)
更新日:2017年12月6日
北関東防衛局からの情報提供内容
横田基地周辺自治体からの質問等を米側に照会して得た回答(12月5日より掲載)
(1)物料投下訓練の高度、投下した貨物の大きさ(縦・横・高さもしくは体積)、重さ、落下による衝撃の大きさ(数値で)
米側からは、縦36インチ(約91センチメートル)、横24インチ(約61センチメートル)、高さ12インチ(約30センチメートル)で重さは約70ポンド(約30キログラム)、落下による衝撃の大きさは不明であり、高度については運用に関することであるため、お答えできない旨の回答を得ております。
(2)担当者の人為的ミスとは具体的には何か。なぜ、そのような人為的ミスが発生したのかの原因
米側からは、投下物資にパラシュートが適切に装着されていなかったために発生した旨の回答を得ております。
(3)日常的に投下訓練で投下する物の重さ及び大きさ
米側からは、一般的には縦36インチ(約91センチメートル)、横24インチ(約61センチメートル)、高さ12インチ(約30センチメートル)で重さは約70ポンド(約30キログラム)である旨の回答を得ております。
(4)投下訓練は、年間どれくらいの頻度で行っているのか
米側からは、当該訓練の頻度については運用に関することであるため、お答えできない旨の回答を得ております。
(5)夜間の投下訓練を行っているのか
米側からは、夜間にも投下訓練を行っている旨の回答を得ております。
(6)滑走路を閉鎖した理由、閉鎖時間を知りたい。
米側からは、投下物資とパラシュートを回収するために滑走路を短時間閉鎖した旨の回答を得ております。
(7)適切なロープの結び方について教えて欲しい。
米側からは、運用に関することであるためお答えできない旨の回答を得ております。
(8)従来から関係自治体に事前の情報提供がある訓練(人員降下訓練)とない訓練(物料投下訓練)の違いについて
米側が訓練を行うに当たっては、必ずしも日本側に対し、事前の通報が必要となるものではありませんが、横田飛行場における人員降下訓練においては、通常、米側は事前の通報を行っています。
今般、米側に確認したところ、物料投下訓練については、投下を行うのが横田飛行場内であり、投下高度も低く、周辺に影響を及ぼす可能性が低いことから、事前の通報は行っていない旨の回答を得ております。
なお、米側からは、事前に通報される訓練は、人員降下訓練等のような周辺に影響を及ぼす可能性があるものであり、通報されない訓練は、物料投下訓練等のように周辺に影響を及ぼす可能性が低いものである旨の回答を得ております。
(9)投下目標位置は、物料が基地外に落下する可能性がない場所か。具体的な目標場所を教えていただきたい。
米側からは、投下目標位置は指定区域内で変動するが、横田基地内の安全な場所に設定されている旨の回答を得ております。
11月20日付け、情報提供
11月15日に横田基地において発生した物料投下訓練中の事故について、本日(11月20日)までに米側から下記のとおり説明がありましたのでお知らせいたします。
- 本件についての調査を行った結果、平成29年11月15日午前9時54分頃、C-130J(3機)が物料投下訓練を実施中、そのうちの1機から投下した約30キログラムの貨物(ベニヤ板の合板の箱で中身は緩衝材)がパラシュートから外れて滑走路中央付近に落下し、滑走路上に軽微な亀裂が生じたことが判明した。
- 本件についての原因究明を行った結果、担当者の人為的ミスによりパラシュートと貨物を連結するロープが適切に結ばれていなかったため今回の事故が発生したことが判明した。
- 再発防止策として、同訓練を行った担当者に対して技能トレーニングを実施し、基本的な手順を再確認させる教育を行うとともに、事故原因を部隊内で共有した。
- 本日中(11月20日)に再発防止策を講じた後、明日(11月21日)以降、横田基地における物料投下訓練を再開する。
- 本件により、地元の皆様にご不安を与えたことについて十分認識しており、今後は、安全確保と再発防止に万全を期して訓練を行う。
特記事項
北関東防衛局としては、本件について米側において合理的な措置がとられていると判断されることから、明日(11月21日)以降、物料投下訓練が再開されることは理解できるものと考えます。なお、本日(11月20日)、北関東防衛局企画部長から横田基地第374空輸航空団司令官に対し、今後の物料投下訓練の実施に当たっては、本件の再発防止策を確実に実施し、安全な訓練の実施に努めるよう要請しました。
11月16日付け、情報提供
防衛省北関東防衛局を通じ、横田基地広報部から、以下のとおり情報提供がありましたので、お知らせします。
- 昨日(11月15日)、午前9時54分頃、横田基地において、C-130J航空機3機による飛行訓練を行っていたところ、貨物の一つがパラシュートから外れて基地の地面に落ちました。なお、落下場所は、滑走路中央付近です。
再発防止の為に、現在事故の調査を行っております。周辺住民の皆さんと我々空兵の安全は最優先ですので、今後、このような物料投下訓練は、問題が解決した上で行います。
特記事項
本件の発生を受けて、11月16日、北関東防衛局企画部長から横田基地第374空輸航空団司令官に原因究明及び再発防止に努め、引き続き、本件に関する情報提供を行うよう要請しました。
横田基地周辺市町基地対策連絡会による口頭要請
横田基地周辺市町基地対策連絡会では、次のとおり口頭要請を行いましたのでお知らせします。
要請日
平成29年11月17日(金曜日)
要請先
横田基地第374空輸航空団司令官、北関東防衛局長、横田防衛事務所長
横田基地における物料投下訓練中の事故について(口頭要請)
平成29年11月16日、防衛省北関東防衛局を通じて、「平成29年11月15日、横田基地において、C-130J航空機3機による飛行訓練を行っていたところ、貨物の一つがパラシュートから外れて基地の地面に落ちた」との情報が基地周辺自治体に提供された。
本件は、住民から地元自治体に寄せられた情報を基に、地元自治体から防衛省北関東防衛局に照会し、判明したものである。
今年度には、航空機の部品遺失なども続いており、これらは人命に関わる重大な事故につながりかねず、多くの住民に不安を与えるものである。
今回の事故の発生と情報提供の遅延は、遺憾であり、貴職においてはこのような状況を十分に認識され、下記のとおり対応するよう要請する。(注:)
注:国に対しては、「貴職においてはこのような状況を十分認識され、次のとおり米軍に申し入れを行うよう要請する。」と要請
口頭要請事項
- 事故の経緯を明らかにするとともに、原因究明と再発防止を図ること。
- 訓練時における安全対策の徹底を図ること。
- 以上に関する情報を関係自治体に速やかに提供すること。
企画部 基地・渉外担当(3階8番窓口)
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