ナラ枯れ被害に注意してください
更新日:2022年11月4日
ナラ枯れについて
ナラ枯れは「ブナ科樹木萎凋病(いちょうびょう)」とも言われる樹木の伝染病であり、カビの仲間であるラファエレア菌(通称:ナラ菌)が、カシノナガキクイムシ(通称:カシナガ)によって媒介されることによって引き起こされます。
都内での被害拡大の報告があり、今後の森林景観の悪化等が懸念されます。また、枯れてから4~5年後以降の被害樹木は枝が落ちて幹が折れるようになり、風が強い日には根元から倒れてくるようになることもあるため大変危険です。カシナガの個体密度が高くなると、健全な樹木にも穴を開けて侵入し、被害をもたらすこともあります。ただし、カシナガやナラ菌は人体やほかの動物に影響はありません。
市内でナラ枯れの被害を発見した場合は、環境課まで発見場所をご報告いただきますよう、よろしくお願いします。
ナラ枯れ被害の特徴
ナラ枯れは、ミズナラ、コナラ、クヌギ、シイ、カシといったドングリ等の樹木に発生します。被害樹木は通水機能が阻害されるため、7~8月ごろに葉が赤褐色に変色します。被害樹木の根元は生きているため、落葉せずに急に枯れてしまいます。通常の紅葉とは違い、他の木々が青々としている中で急に枯れるため、非常に目立ちます。カシナガが侵入した樹木には直径1~2ミリ程度の穴がたくさん開いており、木の根元には大量のフラス(木くずとフンが混ざったもの)が堆積しています。カシナガの特徴
カシナガは、コウチュウ目・ナガキクイムシ科の昆虫であり、広葉樹に被害を与える害虫です。原産地 | 日本 |
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体長 | 成虫は5ミリメートル |
生態 | 幹に掘った穴の内側に菌類を栽培し摂食することで生活している養菌性キクイムシ。 幹に掘った穴から大量の木くずとフンの混じった「フラス」を排出する。 新成虫は6月下旬ごろに羽化、脱出し、幹に掘った穴の中に雌雄で住み、子を育てる。 1組の親から30匹から50匹程度生まれる。飛翔能力は1キロメートル程度。 幼虫は越冬後に蛹化し、成虫は春先までは幹に掘った穴の中で生存する。 |
自己所有の樹木にナラ枯れの被害があった場合
すでに枯れていたり、倒木の危険がある場合は所有者の責任で、被害が拡大しないように伐採や資材被覆、殺菌剤の樹幹投入等の対策をしていただく必要がありますが、個人での処理が難しい場合は、専門の造園業者等へのご相談をお願いします。カエンタケに注意
カエンタケは、ボタンタケ目ボタンタケ科の猛毒性のキノコであり、ナラ枯れの被害樹木の根元近くに夏から秋の時期に発生することがあります。表面の色は赤やオレンジ色で、中は白く硬く、手指やトサカのような形状をしています。カエンタケを誤って食べた場合は食後30分から発熱、悪寒、嘔吐、下痢、腹痛、手足のしびれなどの症状を起こし、消化器不全や小脳萎縮による運動障害を引き起こし、脳神経障害により後遺症が残ったり、あるいは死に至ることがあります。カエンタケに誤って触れた場合、体調によっては皮膚がただれる等の炎症を起こす可能性があります。市内の公園や緑地でカエンタケと思われるキノコを発見した場合は、念のため触れないように気をつけ、環境課まで発見場所をご報告いただきますよう、よろしくお願いします。
関連リンク
- ナラ枯れ被害対策マニュアル(日本森林技術協会)(外部サイトにリンクします)
- 林野庁ナラ枯れ被害ホームページ(外部サイトにリンクします)
環境部 環境課 環境保全係(2階7番窓口)
郵便番号:196-8511 昭島市田中町1-17-1
電話番号:042-544-4334(直通)
ファックス番号:042-544-6440