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昭島市

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令和6年度教育施策推進の基本的考え方(令和6年2月)

更新日:2024年3月25日

令和6年第1回市議会定例会の初日(2月27日)に、山下秀男教育長が令和6年度の教育施策推進の基本的考え方を表明しました。
その概要を掲載します。

はじめに

令和6年度の教育施策推進に当たりましての基本的考え方、及び重点施策について申し述べ、市議会並びに市民の皆様の一層の御理解、御協力を賜りたいと存じます。

穏やかな天候のもと、新たな幕を開けた本年ですが、元日の夕刻、能登半島に大地震が発生し、多くの方々の尊い命が失われました。お亡くなりになられた方々に、謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に、心から見舞いを申し上げます。併せて、被災地の一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。
いつ・どこで起こるかわからない自然災害に備えるため、学校における防災教育の重要性を改めて胸に刻み、令和6年度の教育施策を推進してまいります。

さて、人々の日常生活や社会経済活動に深刻な影を落とし、教育環境にも大きな影響をもたらしてきた新型コロナウイルス感染症は、昨年5月に感染症法上の分類が5類に引き下げられ、制限も大幅に緩和をされました。
しかし現在、新たな変異株「JN1」により感染者数が右肩上がりに増加し、第10波に入ったと言われております。この動向を、インフルエンザ等、他の感染症と併せて、注視していく必要があると考えております。

学校教育

こうした中、学校教育におきましては、コロナ禍の経験も踏まえ、児童・生徒の学びを保証するための安全・安心な教育環境を維持し、学校行事を含む教育活動の精選を図りながら、児童・生徒の願いや、発想を生かした教育活動の充実に努めてまいりました。

また、一人1台端末を活用した学習指導や、オンラインによる児童・生徒との双方向のコミュニケーションにも工夫を施し、学習端末の効果的な活用も進めてまいりました。

他方、教員の担い手不足から、教育の質と体制を維持していく上で、深刻な状況が続いております。これを一刻も早く解決し、持続可能な教育現場を維持できるよう、教員の働き方改革をさらに推し進めなければなりません。国や東京都と連携を図りながら、教員を取り巻く諸課題の解決に、引き続き、取り組んでまいります。

本年度も、子どもたちにより良い学びの場を提供するとともに、教員が健康で、生き生きと働き続けられるよう、働き方改革をさらに推進し、「学校で学んだことが、子どもたちの生きる力となって、明日に、そして、その先の人生につながってほしい」、「これからの社会がどんなに変化して予測困難な時代になっても、自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、判断して行動し、それぞれに思い描く幸せを実現してほしい」、そして、「明るい未来をともに創っていきたい」という「学習指導要領」に込められた3つの願いを、これからも大切にして、引き続き、児童・生徒に寄り添いながら、きめ細かな教育活動に邁進してまいります。

また、本年度は、令和4年度から令和8年度までの5年間を計画期間とする「教育振興基本計画」の中間年となります。
学習指導要領の理念である「主体的・対話的で深い学び」を実現するため、本計画に掲げた、「確かな学力の定着」、「豊かな心の醸成」、「健やかな体の育成」、「輝く未来に向かって」の4つの教育施策を着実に推進するとともに、3か年計画の最終年度となる「特別支援教育推進計画」に沿って、特別支援教育の更なる充実に努めてまいります。

その上で、児童・生徒が自らの個性や能力を伸ばし、様々な困難を乗り越え、人生を切り拓いていくことができるよう、心身ともに健全・健康で、知・徳・体の調和のとれた人間性豊かな児童・生徒を育成してまいります。また、持続可能な社会づくりに貢献する資質・能力を育むため、全教育活動にSDGsの取組目標を関連させた学習を展開し、学校・家庭・地域の密接な連携のもと、ふるさと昭島の自然と文化を愛し、社会に主体的に貢献できる「たくましい昭島っ子」の育成に努めてまいります。併せまして、児童・生徒が学んで楽しい、先生が教えて楽しいと実感できる、楽しい学校づくりに、引き続き、邁進してまいります。

生涯学習

生涯学習におきましては、教育振興基本計画に掲げた「生涯学習の推進」に向け、「文化芸術活動の促進」、「文化財の保護・調査・活用」、「スポーツ・レクリエーションの振興」、「図書館活動の充実」、「生涯を通じた学習活動の推進」の5つの基本施策とともに、「子ども読書活動推進計画」及び「スポーツ推進計画」に掲げた各施策を着実に推進してまいります。

本年度におきましても、「教育振興基本計画」に掲げた生涯学習推進の目標である「市民相互と地域のつながりを育てる生涯学習」を基本といたし、市民それぞれの能力や必要に応じて「だれもが、いつでも、どこでも」気軽に学習し、家庭や地域の教育力を高める多様な学習活動をはじめ、スポーツ、文化芸術など、市民の自主性を尊重した生涯学習の推進に邁進してまいります。

なお、「今後の社会教育の振興方策」としての公民館、図書館等の社会教育施設の在り方につきましても、組織体制を含め、引き続き、検討してまいります。

令和6年度予算における重点施策

学校教育

スクールロイヤーの導入

本年度からの新たな取組として、まず、「学校法律相談等業務委託事業」、いわゆる「スクールロイヤーの導入」についてであります。
学校で起こる、いじめや不登校などの様々な問題については、複雑化・長期化する傾向にあるため、法的な専門知識を活かして助言などを行うスクールロイヤーを導入し、学校運営の安定化と教職員の負担軽減を図ってまいります。

エデュケーション・アシスタント配置事業

小学校第1学年から第3学年までを対象に、授業の質の向上、教員の負担軽減などを図るため、担任の業務を補佐するエデュケーション・アシスタントを全小学校に配置し、子どもへの、よりきめ細かな支援や学びの充実を図ってまいります。

校内別室指導支援員配置事業

不登校及び不登校傾向の児童・生徒に対し、教室以外の別室において一人一人の状況に応じた適切な支援を行うため、校内別室指導支援員を「富士見丘小」、「成隣小」、「拝島第二小」、「清泉中」、「多摩辺中」の5校に配置し、不登校児童・生徒の支援の充実を図ってまいります。

学校給食費の無償化

無償化に必要な事務手続き等を円滑に進める中で、本年4月から実施してまいります。

水泳指導民間活用事業

次に、本年度において拡充する事業等について、まず「水泳指導民間活用事業」についてであります。
民間の屋内プール施設及び施設所属の専門指導員の活用により、安全・安心、かつ効果的な水泳指導、並びに教員の働き方改革の推進に向けた取組として、令和5年度から実施した2校のほか、新たに武蔵野小及び拝島第三小の2校を加えた計4校において、民間活用による水泳指導を実施してまいります。

学校運営協議会(コミュニティ・スクール)

令和5年度に指定した3校のほか、新たに共成小、中神小、光華小、成隣小、田中小、拝島第三小、清泉中、多摩辺中の8校をコミュニティ・スクールへ移行し、学校と保護者、地域の方々との連携・協働を一層推進し、「地域とともにある学校づくり」と「学校を核にした地域づくり」を推進してまいります。

教員の働き方改革

教育施策の展開に当たり、直接、児童・生徒と向き合う全ての教員が、全力で教育活動に当たることができるよう、引き続き、全校へのスクール・サポート・スタッフを配置するとともに、ICT支援員の配置により、教員のICT機器の活用を支援するサポート体制の全校展開を継続するほか、中学校の部活動指導員及び部活動指導補助員の配置を拡充するなど、多様な外部人材の効果的な活用による、教員の働き方改革をさらに推進してまいります。
また、特別支援学級の増に伴う介助員の拡充や、身体に不自由のある児童が、通常の学級で安全に教育活動に参加できるよう、新たな介助員を配置するとともに、特別な支援や配慮を必要とする児童・生徒への支援員を拡充し、きめ細かな支援の充実を図ってまいります。
併せて、スクールソーシャルワーカーを1名増員し、児童・生徒や保護者への迅速、かつ丁寧な支援体制・相談体制の更なる充実を図ってまいります。

教育環境の整備

「田中小自閉症・情緒障害固定学級」を開設し、特別支援教育の更なる充実を図るとともに、児童・生徒が安全・安心で快適な学校生活の中で、効果的な学習活動に取り組めるよう、学校トイレの洋式化を、これまでの計画を大幅に前倒して、本年度から令和8年度までの3か年に短縮して実施いたします。また、「個別施設計画」に基づく、外壁等改修工事や除湿温度保持機能復旧工事、全小・中学校における無線LAN機器の更新など、教育環境の整備を着実に実施してまいります。
加えて、校舎等の計画的な更新に向けた基礎資料とするため、全ての小・中学校の校舎、体育館における「小・中学校建物耐力度調査」を、引き続き実施してまいります。

学校給食共同調理場整備事業

安全・安心で栄養バランスの取れた美味しい給食を提供するため、また、災害時の炊き出しと、食育推進の役割を兼ね備えた基幹施設として、本年4月から新たな調理場として供用を開始いたします。
また、旧調理場建物を解体した後、外構整備工事を実施してまいります。

こうした重点施策を着実に実施し、ハード・ソフトの両面から教育施策を推進してまいります。

生涯学習

生涯学習施設・アキシマエンシス

人生100年時代を迎え、生涯学習の価値は一段と高まりを見せております。

誰もが生涯にわたり、必要な時に必要な学びを通して成長し、心身の健康を保持しながら、市民それぞれのニーズに応じた多様な学習の機会を確保することが、大変重要であります。

そのためには、SDGsの理念である「誰一人取り残さない」を基本に、高齢者から若者まで、すべての人々に活躍の場があり、元気に活動し続けられる社会、安心して暮らすことができる社会の構築を目指していく必要があります。その基盤の一つである教育福祉総合センター「アキシマエンシス」につきましては、本市の知の拠点として、「つなぐ、広がる、見つける、育む」をコンセプトに、他の生涯学習施設と有機的な連携を図りながら、社会環境の変化を的確に捉え、地域の課題解決及び国際交流に資する施設となるよう、取組を進めてまいります。

また、生涯学習施設の設置目的を踏まえ、市民ニーズを反映した質の高いサービスを提供していくとともに、脱炭素社会に向けた具体的な取組として、生涯学習施設における再生可能エネルギーの導入や、災害時のレジリエンス機能強化にもつながる太陽光発電設備及び蓄電池の設置を進めてまいります。

市民図書館

市民図書館では、令和7年度に開館を予定している市民総合交流拠点施設内における新たな分館の開設準備を進めるとともに、蔵書の充実、電子書籍サービスの拡充、及び移動図書館車の有効活用のほか、障害者サービスの一層の充実を図り、利用者の満足度の向上に努めてまいります。

子どもは、読書により言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、想像力を豊かなものにします。人生をより深く生きる力を身に付けていけるよう、「子ども読書活動推進計画」に掲げた各施策に取り組んでまいります。
更に、学校教育における市民図書館を活用した調べ学習や、郷土資料を通じた郷土への愛着心の醸成を図るほか、学校図書館への更なる支援等、学校教育と連携を図る中で、子どもの読書習慣の定着、学習の基盤となる資質・能力を育成するための読書活動の推進、特別な配慮を必要とする子どもへの読書環境の整備に努めてまいります。
また、「図書館を使った調べる学習コンクール」の地域コンクールにつきましても、引き続き実施してまいります。

全国の図書館における最大の交流・情報交換の場である「図書館総合展地域フォーラム」が、本年5月にアキシマエンシスで開催される運びとなりました。昭島市の70年の歩みとともに、アキシマエンシスの魅力を全国に発信し、これまで以上に多くの皆様に愛され、親しまれる施設といたすべく取組を進めてまいります。

ICTを活用した学び

市立会館及び公民館では、誰一人取り残さない生涯学習の一環として、ICTを活用した学びを推進するため、インターネット通信環境を活用したパソコン・スマートフォン教室などの学習機会を充実し、デジタルデバイドの解消に努めるとともに、オンライン講座を取り入れた取組を進めてまいります。

市民会館・公民館

市民会館・公民館では、身近で気軽に文化芸術に親しむ機会を提供するため、引き続き、文化芸術に関する講座やコンサート等を実施してまいります。また、老朽化が著しい空調設備等の施設機能を復旧するため、長寿命化工事に向けた準備を進めてまいります。

スポーツ・レクリエーションの振興

スポーツ・レクリエーションの振興では、「スポーツ推進計画」に掲げた各施策を着実に実施し、「誰でも より楽しく ~スポーツで繋がる 楽しいあきしま~」の実現に向け、みほり体育館の空調設備設置工事、及び総合スポーツセンターA棟の外壁等改修工事の設計委託を実施するなど、安全・安心なスポーツ・レクリエーション環境の充実に努めてまいります。

また、市全体のスポーツ施設の今後の在り方につきましては、先をしっかりと見通す中で、中長期的な視点に立って検討を深めてまいります。

おわりに

結びとなりますが、市長部局と教育委員会の連携をより一層、強固なものといたすため、総合教育会議において、市長と教育委員が意見交換を行い、共通理解を深める中で、昭島市の教育を力強く進めてまいる所存であります。

お問い合わせ先

学校教育部 教育総務課 庶務係(2階1番窓口)
郵便番号:196-8511 昭島市田中町1-17-1
電話番号:042-544-4434(直通)
ファックス番号:042-541-4337

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