昭和飛行機工業株式会社
ページ番号1011254 更新日 2026年1月24日

昭和飛行機工業株式会社 野菜事業室 橘 健治さん
飛行機の会社になぜ野菜事業室?一見不思議に思えますが、「豊かな社会・生活文化の創造に貢献します」という企業理念に、その秘密がありました。
透析患者さんにシャキシャキの喜びを
明るい工場の中にふわふわと並ぶヒスイ色の葉っぱの列。昭和飛行機工業の中にある、野菜工場の風景です。この葉っぱはフリルレタス。中でも「プレミアム低カリウムレタス」というレタスを栽培しているのが、この工場の特徴です。腎臓を患っているために、人工透析を受けている患者さんにはカリウムの摂取制限があり、多くの場合、カリウムを含む生の野菜や果実を自由に食べることができなくなります。でもこのレタスは特殊な技術により、カリウムの含有量が普通のレタスの5分の1に抑えられているため、人工透析を受けていてもカリウム値を気にせずに生で食べることができるのです。
橘さんは、このレタスをより多くの人工透析患者さんに知ってもらうため、工場野菜の営業担当として全国を飛び回っています。「通常、レタスのカリウム含有量を低減させるには、ゆでたりさらしたりする調理が必要で、時間がかかりますし生野菜のシャキシャキ感もなくなってしまいます。それに、患者さんご本人が食べられないものは、ご家族も気をつかって食べにくいですよね。家族がそろうパーティーなどで、気兼ねなく生のレタスを楽しんでもらいたいんです」と語ります。
以前は不動産事業部にいた橘さん。野菜事業室に配属された当初は戸惑ったといいます。「青果市場などに工場野菜のご紹介に行っても、それまで野菜を扱ったことがないので、卸売業者のかたとの接しかたが分からなかったんです。それに、名刺を出すと「どうして飛行機の会社が野菜なの?」と言われて、説明するのが難しくて(笑)」。
「飛行機工場でレタス」の理由
昭和飛行機工業は、飛行機関連商品やタンクローリーなどの輸送機器を製造している会社です。戦前は航空機本体を製造していましたが、戦後、日本がGHQにより航空機事業を禁止されたため、同社は米軍の航空機や燃料給油車などの修理事業を行っていました。このときにアメリカの最新技術や生産管理のノウハウを得て、幅広い分野に進出するようになりました。飛行場跡や自然林などの土地を生かして社会に貢献するため、昭島市と協力して「昭和の森」を中心とする不動産開発も開始。多様な事業展開の中で、企業理念に掲げる「豊かな社会・生活文化の創造に貢献」する事業の一つとして低カリウムレタスの工場栽培を始めました。今では取扱店で入荷があると、必ずまとめ買いするという人も。「待っている人のために続けていかなければなりません」と、橘さんは力強く言います。
「あきしまの水」のめぐみを蓄えて
生で食べる野菜は、もちろん味も大事です。農薬と肥料が多いと苦味が強くなりますが、この工場には一切虫が入らないので無農薬。必要な肥料の量も適切にコントロールできるため、苦味が少ないレタスができます。
また、レタスの約95%は水分。この工場では1日に10トンもの「あきしまの水」を使うので、できたレタスには「あきしまの水」がたっぷり含まれます。「事業者同士で工場野菜の食べ比べをすると、「昭和飛行機のレタスは味がいい」と言われます。水の良さが味に影響していると感じますね」と橘さんは誇らしげ。同社の信念と、「あきしまの水」が育むレタスは、人工透析患者のかたをはじめとする多くの人の人生を豊かにしているようです。
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